内科

新型コロナワクチンの接種について。

yoshiki

高齢者の方には、6回目のワクチン接種の案内が送られています。しかし、新型コロナウイルス感染症も弱毒化傾向にあると言うことで5類に格下げしたにも関わらず、旧来のペースで異常なほど頻回にワクチンを接種するのは、私個人的には非合理的で異常な事態と考えています。


 これまでも、新しい感染症に対するワクチンは抗体が出来にくい方もあり、追加免疫を得るために従来でも2〜3回は続けて接種することはありましたが、その後の追加接種の間隔は多くても年に1回が普通でした。今回の新型コロナワクチンは、短期間に追加接種を今までに無く繰り返した為、常に感染後のような抗体価高値となっています。世界的に見ても、日本だけ接種回数が突出しており、他国では接種のペースダウンを始めています。


 新型コロナウイルスは当時が緊急事態でしたので、十分な治験やエビデンスも無しに緊急見切り発進をしました。新薬も次々と臨時承認され、今までの医学ではあり得ない事でした。今回5類に引き下げたため、今後の対応は落ち着いて今までの医学医の基準に戻し、治験やエビデンスを重視し、安全性を再度考慮し直し、総合的にじっくり考えて行うべきです。6回目接種の安全性のエビデンスも無いまま続けるべきではないでしょう。世界では既にそう動いています。

 確かに、抗体価が高い方が即ウィルスに反応できます。それは一見良いように思えるのですが、抗体価が常に過剰に高いのは免疫にとっては非常に負担になります。戦時に常に空襲警報を発令し続け、第一級戦闘態勢にあり続けるのと同じです。長期の戦闘態勢に疲弊し、背後から別の敵にあっさりやられてしまうこともあり得ます。


 コロナウイルスばかりに免疫を使って、免疫疲れを起こすことが懸念されているのです。免疫は他の普通の風邪や病気、癌の予防、常在菌のコントロールなどにも常に使われており、そちらへの免疫が低下してしまうことが危惧されています。
 最近は超過死亡、普通の肺炎などで亡くなる方が増えています。免疫が低下したときに起こりやすい口唇ヘルペスや帯状疱疹などが増えていることからも、過剰なワクチン接種により、通常免疫の低下を起こし始めていることが考えられます。又、必要以上の過剰な免疫で副反応が強くなる事も危惧されます。同じワクチンを過剰に繰り返すことで、ショックを起こす事もあります。


 現在新型コロナウイルス自体は弱毒化傾向にあり、3回以上接種された方は、かかってもインフルエンザよりも症状が軽く済む方が多いです。確かに、今回のワクチンは大変効果的であり、mRNAワクチンを持たない中国では、弱くなったオミクロン株でさえ大変な死者を出したことからも、やはり打っておくべきワクチンであるのは間違いありません。間違ってもワクチン反対の立場は取りません。


 世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルスワクチンの接種指針を見直し、有益性が限定的だとして、健康な成人らへの2回目以降の追加接種について「推奨しない」としました。しかし、WHOはこの新型コロナウイルスに関しては、政治的意図に振り回され常に迷走しており、ワクチンを発展途上国に振り分けようという目論見もあるため、鵜呑みには出来ません。


 冷静に判断して、4回以上接種が終わっていたら、高齢者でも今後は年に1回の接種で十分だと考えます。インフルエンザ同様、やはり冬期に流行しますので、9月頃に接種するのが一番良いでしょう。
 40歳以上の方も、3回終わっていれば現状では重症化予防効果は十分かと思います。
 高齢者では肺炎球菌ワクチンや、帯状疱疹ワクチン、インフルエンザワクチンなど、他にも必要にワクチンがあります。それぞれを適切に行っていく必要があります。免疫は過剰にならず適切に働くべきものなのです。

 そのため、今回のワクチン追加接種には当院は参加致しません。秋より始まる定期接種から再開しようと考えております。 

 そもそも予防医学は、安全性が一番大事なのです。どのワクチンも残念ながら一定の確率で副反応で亡くなる方はあります。全く安全なものはありません。安全性と危険性の比較によりなり立ちます。通常の感染症は老人と子供が死亡率が高いものなのですが、この新型コロナウイルスだけは特異的に高齢者ほど死亡率が高いのです。
 例えば、10代までは新型コロナウイルス感染症による人口比死亡率が100万人に1〜2人程度(積算死亡者/年齢人口;感染者比ではありません)ですので、ワクチン接種による副反応死は無視できず、あまり勧められません。所が、80歳代の新型コロナウイルス感染症による人口比死亡率は1000人に一人程度で、ワクチンの副反応死はそれと比べて有意に少ないため、リスクはあっても打つべきと言えます。
どのくらいの間隔で打っていくべきかが、今後の課題と言えます。

ABOUT ME
鹿嶽 佳紀
鹿嶽 佳紀
医療法人社団 鹿岳胃腸科・内科 理事長
内科医として30年、たくさんの経験を積ませていただいています。これからも皆様に最新・最良の治療を提供していきます。また、地域の医療水準の向上に貢献できるよう、日々進歩する医療を常に学んでいます。野鳥とDIYが大好きで、最近の休日は、専ら庭の手入れです。
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